豊かな環境創造への取り組み
人と生物が豊かに暮らせる環境の創造

社会基盤施設は人が安全に住まい、便利に暮らすためにつくられますが、それだけではなく、同時に豊かな自然環境を保全・創造する、あるいは多様な個性を持つ人々が楽しく文化的な日常を送る舞台となる、といった役割も担います。
私たちは技術とデザインの力で、こうした複合的課題に向き合い、より価値の高い環境を提供します。
例えば「多自然川づくり」では、治水目的の単機能施設を整備するのではなく、石という自然素材をうまく組み合わせながら、流れる水や河床の砂の性質や特徴を活かして水制工・根固工・魚道工等の配置や形状をデザインしています。川自身が持つ力で、本来の姿である瀬や淵を生み出せるように手助けをするのです。その自然に近い多様な空間に、希少種を含む多様な生物が生息し、豊かな生態系が構築されます。
あるべき姿を求め、「場」の持つ力を引き出し、良いもの、良い環境を後世に遺す。この思いで今後も取り組んでまいります。