お知らせ
ドローン橋梁点検ソフトウェア群「FLIGHTS CONTROL」 による変断面コンクリート箱桁下面の自動撮影を実用化のお知らせ
幅0.1mmのひびわれの検出および幅計測が可能に
2024年10月08日

株式会社FLIGHTS(本社:東京都渋谷区、代表取締役:峠下 周平)と、大日本ダイヤコンサルタント株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:原田 政彦)は、ドローン橋梁点検ソフトウェア群「FLIGHTS CONTROL」(※1)の新機能として、変断面コンクリート箱桁下面に対する自動飛行撮影の実用化が完了したことをお知らせします。
この新機能は、複数回の機能試験を経て実際の橋梁で安定的に機能することが確認されており、今年度から実現場で本機能を用いた点検サービスを提供しています。
※1.「橋梁・トンネル 点検支援技術 性能カタログ 令和6年4月 国土交通省 道路局」に掲載されている「BR010028:無人航空機(マルチコプター)を利用した橋梁点検システム」の中核となるソフトウェア
リリースの背景
「FLIGHTS CONTROL」を用いた点検技術は、精度管理の確実性を重視するため、これまでコンクリート製の壁状構造物に適用を限定しており、こうした構造物に対象を限定して開発および機能の拡充を図ってきました。
一方で、図-1に示されるような、通常の橋梁点検車では近接目視が困難な変断面コンクリート箱桁下面への適用ニーズは高いものの、GNSS利用が難しい桁下で確実な精度管理を行いながら自動飛行撮影を実施することは技術的に困難であり、これまで実用化された技術は存在しませんでした。

図-1 一般的な点検車では桁下面の近接目視が困難な範囲説明図
アップデート内容
今回のアップデートにより、「FLIGHTS CONTROL」は変断面コンクリート箱桁下面に対して、「橋梁・トンネル 点検支援技術 性能カタログ 令和6年4月 国土交通省 道路局」(以下、「性能カタログ」)に掲載される画像計測性能を満たすため、別途「技術マニュアル」に規定される精度管理項目(※2)に対応した自動飛行撮影機能を実用化しました。
また画像撮影後のオルソモザイク画像作成は壁状構造物の場合と同様のプロセスで行われ、「性能カタログ」に記載される撮影仕様を適用した場合、最小ひびわれ幅0.05mm、幅計測精度(RMS)0.1mm未満のオルソモザイク画像が作成されます。
※2.静止撮影、被写体間隔、被写体角度、オーバーラップ率およびサイドラップ率


本実用化に伴う社会的影響
一般的な点検車では近接目視が困難な変断面コンクリート箱桁下面に対して、撮影した写真の品質管理(精度管理)を確実に行いつつ自動飛行撮影が可能となり、同部位に対する近接目視によらない方法としての活用(※3)が実現しました。
これにより、桁下面に近接するために従来必要とされていた大型点検車やロープ高所作業の代替として「FLIGHTS CONTROL」の適用が可能となり、点検コストの削減が期待できます。
(※3)この適用は第三者被害予防措置範囲外となります。
今後の予定
今後は実橋での点検業務を行いつつ、株式会社FLIGHTSおよび全国の「FLIGHTS CONTROL」導入企業を通じて点検サービスを提供してまいります。
(関連情報)
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