xROADを主軸とした複数データ重畳型3Dデジタルプラットフォームの開発

インフラ分野のDXの一環として、激甚化する災害への対策を強化するために、xROADを主軸とした複数の公共データをAPI連携することができる3Dデジタルプラットフォームを構築しました。

令和6年能登半島地震をはじめ、近年、激甚化する災害への対策の必要性が高まっています。国土交通省のインフラ分野のDXアクションプランでは、xROADの取り組みの一環として全国道路施設点検データベースが公開され、土木業界でのDX推進への機運が高まっています。このような背景から、当社では、公共データをAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェイス)連携可能とする3Dデジタルプラットフォームを構築し、被災時にも道路ネットワークを有効に機能させるための取り組みを行っています。


 


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将来像を含むシステムの概要


多層化データ解析で実現する直感的なインフラ管理システム

開発したプラットフォームには、xROADとのAPI連携により、登録された施設の緯度経度情報をもとに、位置を地図上にポイントデータとしてプロットする機能があります。例えば橋梁の場合、管理区分や路線名、架設年度、橋長などの情報で対象を絞り込むことができ、グルーピングした橋梁に関する耐震補強対策の実施の有無、架設年度、緊急輸送路の種別を示すダッシュボード機能も搭載しています。これらの機能により、直感的に情報を確認でき、様々な角度から得られた情報をマクロ的に分析することができます。xROADに加えて、ハザードマップ、国土数値情報(施設、交通、災害・防災情報など)、PLATEAU(3D都市モデル)や点群データなどを重畳することも可能です。情報を重畳することで、個別の施設に対してミクロ的に分析することもできます。



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橋梁の絞り込み機能とダッシュボード機能


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橋梁情報を起点とした各種データの重畳・描画

(※本資料の一部情報は、ぼかしを施しております)

地域防災計画に最適な道路リスク可視化と対策優先順位決定支援

道路防災対策に寄与する機能として、道路を交差点で区分し、区間の潜在リスク算出・抽出機能を搭載しています。これらの機能を利用することで、例えば地震に対して倒壊・損傷リスクが高い橋梁、豪雨に対する地すべりリスクが高い斜面を可視化して把握することができ、地域防災計画や道路啓開計画、対策の優先順位を決定するなど、効率的、効果的に地域の防災能力を向上させる面的な防災対策に活用することができます。また、抽出された重要対策箇所については、必要に応じて災害シミュレーションや施設の性能診断など個別の要素技術を実施することでより詳細な対策や工事費用を提供することもできます。これらの技術を組み合わせることで、道路ネットワーク全体の評価と個々の施設詳細な評価およびその対策、この2つの観点で地域の防災・減災に貢献してまいります。



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地震に対する橋梁と道路のリスク評価と可視化





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