
イタセンパラ保護池の創出

全国初となる野外保護池での繁殖成功事例
国指定天然記念物であるイタセンパラは、日本にわずか3ヶ所しか生息地が残されていない淡水魚で、環境省レッドデータブック(日本の絶滅のおそれのある野生生物)において「絶滅危惧1A類」とされ、種の保存法において「国内希少野生動植物種」に指定されています。残された生息地の一つである富山県氷見市においても、近年、外来種のブラックバスとの生存競争や河川環境の悪化などから、絶滅の危機に瀕していました。


そのような状況のなか、当社は、氷見市教育委員会が行う保護増殖事業の一環として、委員会活動の運営・保護増殖計画の策定、繁殖のための保護池(ビオトープ)の設計を行いました。生息地が限定されているため、保護や増殖の事例は非常に限られていましたが、学識経験者の協力を得て工夫を凝らした設計としました。
当社の設計に基づき2004年に保護池が完成し、教育委員会が保護池で様々な実験を行いながら管理し、イタセンパラの自然繁殖に成功したものです。今後は、イタセンパラの産卵に必要な二枚貝の繁殖を研究して完全な自然繁殖サイクルを実現するとともに、天敵のブラックバス問題を解決して本来の生息地である河川にイタセンパラを戻すことが期待されます。
所在地 | 富山県氷見市 |
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発注機関 | 富山県氷見市 |
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